冬至のお祭り




この日を境に日照時間が長くなることから、太陽の復活を意味する冬至。
さくらでは、大きく「ひかりのお祭り」として、命の輝きや愛のぬくもりにも目を向けてお祝いします。

薄暗がりの中、保護者が待っていると、空から天使が舞い降りるかのように、優しい旋律と共に子どもたちが入場します。
そして、この日に向けて毎日少しずつ太くしていった蜜蝋ろうそくに、各々が火を灯し、螺旋の道を歩きながら、自らが決めた場所にろうそくを置いていきます。


ろうそくの光が織り成す空間は、子どもたちそれぞれが懸命に生きる魂の表出にも感じられ、感慨深いものがあります。
行事の内容自体は欧米のシュタイナー幼稚園で、クリスマスを待つ待降祭のお祭りとして行われる、アドベントガーデンという行事に則したものですが、さくらではそのまま踏襲するのではなく、その精神性を理解し、日本の慣わしと照らし合わせた上で行っています。だからこそ心に響くものがあるのだと思います。
毎日少しずつろうそくを太くする作業は、日本の風習にある、お正月を迎えるまでに準備を重ねる事に繋がる感じがします。

行事の最後に、日々の感謝を込めてと、子どもから受け取る手しごとのお歳暮からも、
改めて日本の暮らしを実感し、趣ある文化を見直すまなざしが生まれます。



年の暮れ、色々な事を振り返りつつ、新しい年に向けて、ゆっくりと心が動き出すのを感じながら、帰り道を歩きます。

皆様、よいお年を。

('18あさがおの母)